ミラノさんの解説が面白い理由は、選手へのリスペクトがあるから
新日本プロレスワールド、ミラノコレクションA.T.さんの解説が面白いです。
元選手としての技術解説が詳しく、ところどころに選手へのリスペクトを感じます。
TAKAみちのく@takam777 がヘナーレを弄ぶ!
— njpwworld (@njpwworld) 2017年2月11日
国内外のあらゆる団体(WWEなど)で磨かれた技術が光る!
大阪大会生中継スタート!▷https://t.co/Tj7UBJ4PjP#njpw #njpwworld #njnbg pic.twitter.com/DV3PbzpOT6
2017/02/11の大阪大会の解説もミラノさんでした。
第一試合、TAKAみちのく 対 ヘナーレ の解説で、TAKAみちのく選手のKAIENTAI-DOJOでのファイトスタイルに言及していました。
解説の仕事は「必要な事を言う」他に、「必要ない事は言わない」ことが基本です。
ヒールではないKAIENTAI DOJOでのスタイルについて話す必要はないと考える解説者も多いでしょう。
また他団体の話題は余計な問題を起こしかねないので、解説する上では避けたい話題とも言えます。
ミラノさんは「カイエンタイでの一撃必殺のスタイル」という敬意に満ちた言葉で解説しました。
TAKA選手の、ヒールとしての立場と本来のKAIENTAI DOJOの社長レスラーとしての立場の、両方を尊重した言葉です。
言葉自体はその場で出た言葉かもしれませんが、ある程度準備してきたからこそ出た言葉でしょう。
その根底にあるのは選手へのリスペクトです。
別の方の場合ですが、本名非公開の選手の本名を言う等、選手への敬意の無い実況解説もよくあります。
選手への敬意がある解説、無い解説、どちらが正しいでしょうか?
「客が増える方が正しい」が現代の資本主義ですが、正しいかは別として選手へのリスペクトがある解説が好きです。
実況や解説が「世界一」と言うのはかっこ悪い
メインイベント後に実況や解説が「新日本プロレスは世界一」という趣旨の発言をする事があります。あれはかっこ悪い。
かっこ悪い理由は2つ。
1つは世界一という根拠が薄い。
対抗戦などはありませんから、そもそも比べられません。
新日本プロレスの売り上げは、2015年のデータだとアメリカのWWEに20倍以上の差をつけられています。ファンの数も世界一とはいえないでしょう。
もう1つの理由は、他の誰かと比較しての自画自賛が古臭い。
プロレス団体も多様化・細分化そしてグローバル化が進んでいます。私は他と比べて優れているから新日本プロレスを見ているわけではありません。世界一だからという理由でもありません。
他には無いものがそこにあるから新日本プロレスを見ているのです。
退団した中邑真輔、飯伏幸太、AJスタイルズらは独創性の塊のような選手でした。彼らがいなくなった今、目の前で闘っている選手のオリジナリティを発掘し伝えるのが実況・解説の役割でしょう。
いくらいい興行でも、根拠も無く世界一と繰り返されると、かっこ悪いイメージが残ってしまいます。